2020.08.12
ドルコスト平均法
「時間分散」ついて確認していきましょう。
時間を分けて投資するには2種類あります。
例えば投資信託を購入する場合、金額を固定して定期的にに購入し続ける方法と、口数を固定して定期的に購入し続ける方法があります。
この二つは似ているようです全く異なったものになります。
金額を固定する場合は価格が変動しても購入金額が変わらず購入できる口数が変わっていきます。
価格が安くなった時には口数を多く買うことができ、価格が高くなった時には少しだけ買うことになります。
ちょうどスーパーの買い物でセール品を大量に購入し不作で高騰した野菜はいつもの半分にしておくといった節約術と同じです。
それに対して口数を固定する場合には価格が安くなっても大量に買い入れることが出来ず、また高くなった時も同じだけ買うことになってしまっていて、高くなった野菜もいつも通り無理して購入している状態です。
この違いは金額固定と口数固定の性質を大きく分かつ重要なポイントです。
ただし金額固定が必ず有利になるとは限らず、期間の最終に向かって価格が下がっていってしまうと成果がマイナスになってしまう場合もあるのでその点は留意してください。
ちばみに金額を固定して定期的に購入し続ける方法を「ドルコスト平均法」といいます。
一括投資は購入時に口数が固定します。
購入時より価格が上がらなければ損をするため価格が下がったところで買いたいという心理が働きがちです。タイミングに迷った挙句、投資を始めることが出来ず諦めてしまう方もいらっしゃいます。
ドルコスト平均法は価格が変動する金融商品を常に一定の金額で定期的に買い続ける手法のことを言います。価格がどのように変動しようと決まったタイミングで、決まった金額を投資し続けて口数を増やしていきます。そのため価格の変動に惑わされることなく投資を始めやすく継続しやすい手法ということが出来ます。
ドルコスト平均法のポイントをまとめます。
ドルコスト平均法において投資とは口数を購入することです。毎月購入することで口数が積みあがっていき価格が下がった時は大きく口数を積み上げることが出来ます。また価格が上がってしまった場合でも口数は確実に積みあがり続けます。そして積み上げられた口数は解約しなければ絶対に減ることはありません。
最終的に積み上げられた口数に最後の価格をかけることで投資の成果が決まります。これがドルコスト平均法の大事なポイントです。
もうひとつ投資のタイミングについてドルコスト平均法の原則を確認しましょう。
2人のモデルで比較してみましょう。
すぐに投資を始めたAさんに対してBさんはタイミングを考えたいといってしばらく様子を見ていました。Aさんが投資を開始して4か月後Bさんもようやく積立投資を開始したとします。二人とも月々の積立金額は同じです。では二人の投資成果を見比べてみましょう。AさんとBさんには4か月分の口数の差が出ました。毎月同じ口数が積みあがるので早く始めたほうが絶対に多くの口数を買えるのです。そしてその差はAさんが積立を止めない限り絶対に縮まることはありません。これは投資の世界で数少ない絶対と言っていいポイントです。積立投資は早く始めたほうが絶対に多くの口数を買える。つまりドルコスト平均法においては同一商品で同額を積み立てる場合、早く始めたほうが有利だということです。
最後にドルコスト平均法の注意点をお伝えします。ドルコスト平均法は損失を防止する投資法という訳ではありません。例えば価格が上がり続けた場合は一括投資のほうが有利になりますし、最終的な価格によってはマイナスになることもあります。