運転手のいないタクシーが2万5,000台へ?――自動運転で事故の責任と保険はどう変わる
欧州で発表された大規模な自動運転タクシー計画をもとに、レベル4の意味と、事故・保険・事業運営で確認したい点をできるだけ具体的に説明します。
欧州で2万5,000台を目指す計画
配車サービス大手のBoltと電気自動車メーカーのLucidは、欧州の主要都市で合計2万5,000台以上の自動運転車を展開する提携を発表しました。車両はLucidの次世代プラットフォームを基礎とし、Boltが保有・運行する計画です。
ただし、2万5,000台を達成する時期や投資額は公表されていません。各都市での導入には、規制当局や自治体との協議、走行環境の確認などが必要です。すでに欧州全域で利用できるというニュースではありません。
レベル4でも、どこでも走れるとは限りません
計画されているのは、一定の条件や区域の中では人が運転操作を引き継がなくても走行できる『レベル4』の車両です。道路や天候、走行区域など、あらかじめ定められた条件の外まで完全自動で走れることを意味するものではありません。
利用者にとっては移動手段が増え、運転手不足への対応につながる可能性があります。一方で、車両の安全確認、遠隔監視、乗降時の支援、システム障害時の対応など、運転以外の仕事も重要になります。
事故が起きたとき、確認する情報が増える
従来の事故では、運転者の操作や道路状況、車両の状態などを確認します。自動運転車では、それに加えてシステムの作動状況、走行データ、通信状態、ソフトウェアの更新、運行事業者の管理なども検証の対象になり得ます。
責任の所在や保険の扱いは、国の法律、事故の状況、車両や運行の仕組み、契約内容によって異なります。『自動運転だからメーカーがすべて負担する』『乗客には責任がない』と一律に決まるものではありません。
企業が導入前に整理したいこと
企業が自動運転車や関連サービスを使う場合は、便利さや費用だけでなく、事故時の連絡体制、運行停止時の代替手段、サイバー攻撃や通信障害への対応、取得されるデータの管理を確認する必要があります。
技術の進歩が速い分野ほど、保険も一度加入して終わりではありません。業務内容や運行方法が変わったときに、補償対象、免責事項、事故対応の役割分担を正式な資料で見直すことが大切です。
自動運転は移動を便利にする可能性がある一方、事故対応や事業継続の考え方も変えていきます。株式会社クリエイティブクラスでは、新しい技術を事業に取り入れる際のリスクと備えを、現在の状況から一緒に順を追って見ていきます。
- Reuters|LucidとBolt、欧州で2万5,000台の自動運転車を計画(2026年9月17日)
※本記事は2026年9月18日時点の公表・報道情報に基づきます。導入台数、時期、対象都市、規制、責任や保険の取扱いは今後変更・具体化される可能性があります。実際の契約や事故対応は、各国の法令と正式な保険約款・契約資料をご確認ください。
