福利厚生費とは、どのような費用ですか?
福利厚生費とは、会社が役員・従業員の健康、慰安、慶弔などのために負担する費用を処理するときの勘定科目です。税法上は名称だけで決まるものではなく、対象者が公平か、金額が通常必要な範囲か、現金支給ではないかなどから、給与・役員給与・交際費等に当たらないかを個別に判断します。
まず結論から
福利厚生費とは、会社が役員・従業員の健康、慰安、慶弔などのために負担する費用を処理するときの勘定科目です。税法上は名称だけで決まるものではなく、対象者が公平か、金額が通常必要な範囲か、現金支給ではないかなどから、給与・役員給与・交際費等に当たらないかを個別に判断します。
福利厚生費には、従業員のための健康診断、慶弔金、社内行事、一定の社員旅行などが含まれることがあります。ただし、税法にあらゆる支出を一律に福利厚生費とする包括的な定義があるわけではなく、国税庁は支出ごとの目的・対象・金額・方法に応じて給与や交際費との区分を示しています。
対象になる条件を分けて考える
判断の軸は、役員・従業員へ公平な利用機会があるか、社会通念上通常必要といえる金額か、会社がサービスを直接提供・負担しているか、社内規程と実際の運用が一致しているかです。現金や換金性の高いものを渡す、報酬額に比例させる、役員や特定者だけを対象にすると、給与等として課税される可能性が高まります。
この質問で確認したいのは、支出の目的、対象者と利用機会の公平性、社内規程、金額の相当性、会社の直接負担か現金支給か、領収書・利用記録、役員だけを対象としていないかです。契約名や制度名だけで一律に判断せず、実際の状況を条件に当てはめます。
支払い・判断が変わるところ
【給与扱いになり得る例】代表取締役だけの高額な検査費用を会社が負担したり、希望しなかった人へ同額の現金を渡したりする場合です。N-NOSEを福利厚生として導入する場合も、人間ドックの取扱いをそのまま当てはめられるとは限らないため、全員へ公平な機会を設け、金額・支払方法・役員給与への該当性を税理士へ個別に確認します。
福利厚生費という勘定科目で記帳しても、税務上の扱いが自動的に確定するわけではありません。給与課税、役員給与の損金算入、交際費、消費税の判定は別々に確認します。
具体例で考える
【想定事例】会社が『35歳以上の希望者全員』を対象に一般的な人間ドックを用意し、受診者全員の費用を医療機関へ直接支払いました。国税庁の質疑事例では、このような条件なら受診者の給与として課税する必要はないとされています。対象基準、案内記録、請求書、受診者一覧を保存します。
同じように見えるケースでも、時期、原因、当事者、契約内容、証拠資料などが違えば結論は変わります。この例だけで実際の支払可否、責任、医療・税務上の取扱いを断定することはできません。
相談・請求前にそろえるもの
社内規程、対象者への案内、利用者一覧、請求書・領収書、会社から提供者へ支払った記録を保存します。対象者、金額、支払方法が毎回変わる場合は、その理由も記録してください。
資料が十分でない場合も、まず分かる範囲で日時と経緯を時系列に整理してください。事故や保険金請求では、修理・処分・示談・契約変更などを行う前に、保険会社や代理店へ連絡した方がよい場合があります。
約款・公的資料等の該当箇所
国税庁|人間ドックの費用負担の「一定年齢以上の希望者全員を対象に費用を負担する場合の給与課税/役員や特定の地位にある人だけを対象とする場合の課税上の留意点」を確認しました。出典欄のリンクから原文をご覧いただけます。保険商品は保険始期、制度は適用時期によって内容が変わるため、ご自身に適用される資料を確認してください。
迷ったときは、現在の契約や事故の状況を整理するところからご相談ください。
- 国税庁|交際費等と福利厚生費との区分(2026年10月9日確認)
- 国税庁|人間ドックの費用負担|一定年齢以上の希望者全員を対象に費用を負担する場合の給与課税/役員や特定の地位にある人だけを対象とする場合の課税上の留意点(2026年10月9日確認)
