「全部治ってから」だけではない、仕事への戻り方
伊達みきおさんのラジオ復帰から、病気の後の働き方と周囲の支えについて考えました。
リハビリを続けながら、マイクの前へ
サンドウィッチマンの伊達みきおさんが10月31日、ニッポン放送のラジオ番組に復帰しました。TBSの報道によると、脳梗塞による休養を経て、構音障害が残っていることを説明しています。
まだ言いにくい言葉がある。リハビリにも通っている。それでも、仕事をしながら回復に向き合っていくという話に、私は足を止めました。
戻ることは、以前と同じになることとは限らない
私もがんの治療を経験しました。頸部郭清術の影響で、右腕を上げにくい状態が残っています。病気になる前の身体と、今の身体は同じではありません。
だからこそ、仕事への復帰を「完全に元通りになったか」だけで考えると、こぼれてしまう気持ちや工夫があるように思います。できることと難しいことを整理しながら、仕事との付き合い方を考える。その過程も復帰の一部ではないでしょうか。
本人の気持ちと、周りの段取り
これは伊達さんの治療方針や復帰時期を評価する話ではありません。病状も仕事内容も違い、適切な時期や負担は一人ひとり異なります。主治医などと相談することが前提です。
そのうえで、職場にはできることがあります。短い時間から始める、担当業務を調整する、体調の変化を伝えやすくする。本人の頑張りだけに頼らず、相談と調整を続けられる仕組みがあるかが大切だと思います。
保険で備えられること、その先に必要なこと
病気で仕事を休めば、生活費や収入のことも気になります。公的制度や勤務先の制度、加入している保険を確認することは、その不安を整理する一つの方法です。給付の条件は制度や契約によって異なります。
ただ、お金の備えがあれば、働き方の問題がすべて解決するわけではありません。自分の状態を話せる相手がいること、無理のない役割を一緒に考えてくれる人がいること。その支えも、復帰には欠かせないと感じます。
それぞれの歩幅で
仕事に戻る人にも、療養を優先する人にも、それぞれの事情があります。復帰を急ぐことが正解だとは思いません。
伊達さんの復帰のニュースから私が考えたのは、以前の自分に追いつくことだけを目標にせず、今の自分が続けられる形を探してよい、ということでした。
暮らしや仕事の変化を、一人で抱えずに話せる場所をつくっていきたいと思います。
- TBS NEWS DIG|伊達みきおさんの復帰後取材(2026年10月31日報道・11月1日確認)
