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文化・人生約4分

『どんな仕事がしたい?』を、大人になった自分にも。村上龍さんを悼んで

村上龍氏の訃報に接し、『13歳のハローワーク』の「好き」から仕事を探す入口を、大人の働き方や次の世代との会話から考えます。

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仕事について、問いを残した人

村上龍さんの訃報が届きました。村上龍事務所と幻冬舎の10月23日付発表によると、10月17日にご自宅で亡くなられ、享年74歳とのことです。謹んでお悔やみ申し上げます。

小説家としてだけでなく、『13歳のハローワーク』や、経営者へのインタビューを通じて村上さんを知った方もいらっしゃるでしょう。仕事とは何か、どう生きるか。今回は、その問いを私たち自身へ向けて考えてみたいと思います。

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会社の名前より先に、「好き」を入口にする

幻冬舎の発表では、『13歳のハローワーク』は2003年に刊行された職業図鑑として紹介されています。公式サイトにも、自然や科学、表現、スポーツなど、自分の「好き」から仕事を調べる入口があります。

ここからは、その入口から私が考えたことです。進路の話では、つい会社名や資格、安定しているかどうかが先に出てきます。それも大切ですが、何に興味があるのかを聞く前に、選択肢を狭めてしまうことはないでしょうか。

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大人にも、問い直す機会があっていい

この問いは、子どもだけのものではないと思います。長く仕事を続けるうちに、得意なことや任されることは増えます。一方で、自分が何を面白いと感じていたかを、尋ねられる機会は少なくなるかもしれません。

人の話を聞くのが好きなのか、複雑なことを分かりやすく伝えるのが好きなのか、何かを作るのが好きなのか。仕事をすぐ変えるという話ではなく、今の仕事の中にある、自分が力を注ぎたい部分を見つけ直すこともできます。

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「好きなら仕事にできる」とは限らないけれど

もちろん、興味だけで仕事が成り立つとは限りません。収入、必要な技能、健康、家庭の事情。その時々に考える条件はあります。好きなことを仕事にしなければならない、と人に迫るのも違うでしょう。

それでも、興味を言葉にする前から「無理だ」と終わらせず、どんな働き方があり、何を学ぶ必要があるのかを調べてみる。答えを急がず、現実の条件と照らし合わせる時間には意味があると思います。

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若い人と話すとき、自分にも同じ問いを

親や経営者の立場では、若い人の将来を心配するあまり、知っている道を勧めたくなることがあります。そんなとき、「何になりたい?」だけでなく、「どんなことをしている時間が面白い?」と聞いてみると、違う話が出てくるかもしれません。

そして、その問いを自分にも向けてみる。私は今、どんな仕事に意味を感じているだろう。これから何を学びたいだろう。村上さんの残した仕事への入口を、世代を超えて話すきっかけにできればと思います。

作品とともに残された問いに耳を傾けながら、これからの働き方を、自分の言葉で考えていきたいと思います。

※情報の基準日:2026年10月24日。訃報・略歴は事務所と出版社の発表に基づきます。仕事や生き方に関する後半の文章は筆者の考察で、村上氏本人の発言の引用や思想の代弁ではありません。

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