10月からカスハラ対策が義務に。小さな会社が今日決めたいこと
2026年10月1日から、すべての事業主にカスタマーハラスメント対策が求められます。現場を一人にしない準備を順を追って見ていきます。
従業員を守る仕組みが、10月1日から義務に
2026年10月1日から、カスタマーハラスメントを防止するために必要な雇用管理上の措置が、すべての事業主に義務付けられます。求職者などへのセクシュアルハラスメント対策も同日に義務化されます。厚生労働省と山口労働局の案内を9月30日に確認しました。
大きな会社だけの話ではありません。少人数の職場ほど、窓口の担当者が一人で判断を抱えない仕組みが役立ちます。
正当な意見まで拒まないために
商品やサービスへの苦情が、すべてカスハラになるわけではありません。厚生労働省の資料は、要求の内容や言動の手段・態様が社会通念上許容される範囲を超え、就業環境が害される場合を示しています。顧客の権利や障害のある方への合理的配慮にも留意が必要です。
たとえば威圧的な言動や執拗な拘束が起きた際、現場がどこへ相談し、誰が対応を引き継ぐか。普段の苦情対応とは分けて決めておきましょう。
今日決めたい、三つの連絡
第一に、従業員を守る方針と対応の目安を共有すること。第二に、相談窓口と、担当者が不在のときの代役を決めること。第三に、発生日時や言動、対応経過を記録し、事実確認、被害者への配慮、再発防止へつなぐことです。
悪質な事案にどう対処するかも事前に定めます。相談した人のプライバシーを守り、相談を理由に不利益な扱いをしないことまで社内に伝えてください。指針をそのまま置くだけでなく、自社の電話、店頭、訪問時の動きに直すのが実務です。
採用の場にも、相談の入口を
求職者やインターンシップ参加者への性的な言動についても、方針、面談のルール、相談窓口を整えます。採用担当者と応募者の立場の違いを踏まえ、連絡方法や面談場所を決めておくことが、双方の安心につながります。
当社では、従業員の安全、休業時の対応、賠償など企業リスクを整理する相談を受けています。ただし、保険は社内の防止策の代わりにはなりません。法令に沿った個別の整備は、山口労働局や社会保険労務士などへご確認ください。
明日からの制度に向けて、まず『困ったとき誰に連絡するか』を全員が言える状態にしましょう。現場を一人にしないことが最初の一歩です。
- 厚生労働省|令和8年10月1日からハラスメント対策が強化されます(2026年9月30日確認)
- 山口労働局|カスハラ・求職者等セクハラ対策の義務化(2026年9月30日確認)
※本記事は制度の一般的な紹介です。個別の事案がカスタマーハラスメントに該当するか、具体的な措置の適否は事実関係と指針に基づき専門窓口へご確認ください。
